【処分禁止の効力】
差押え後は、差押財産につき国に不利益となる処分は禁止される。
【時効の完成猶予及び更新(国通法73①)】
国税の徴収権の時効は、督促状を発した日から起算して10日を経過した日(繰上差押えがされた場合には、そのされた日)までの期間は完成せず、その期間を経過した時から新たにその進行を始める。
【従物に対する効力(民法87)】
主物を差し押さえたときは、その差押えの効力は従物に及ぶ。
【果実に対する効力(法52)】
(1) 天然果実に対する効力 差押えの効力は、差押財産から生ずる天然果実に及ぶ。 ただし、滞納者又は第三者が差押財産の使用又は収益をすることができる場合には、その財産から生ずる天然果実には及ばない。(2) 法定果実に対する効力 差押えの効力は、差押財産から生ずる法定果実に及ばない。 ただし、債権を差し押さえた場合の差押え後の利息には及ぶ。
【担保のための仮登記がある財産に対する差押えの効力(法52の2)】
(1) 清算金支払前の効力 担保のための仮登記がある財産につき滞納処分による差押えがあった場合において、その差押えが清算金の支払の債務の弁済前(清算金がないときは、清算期間の経過前)にされたものであるときは、仮登記担保権者は、その仮登記に基づく本登記の請求をすることができない。
(2) 清算金支払後の効力 担保のための仮登記がある財産につき滞納処分による差押えがあった場合において、その差押えが清算金の支払の債務の弁済後(清算金がないときは、清算期間の経過後)にされたものであるときは、仮登記担保権者は、その財産の所有権の取得をもって差押債権者に対抗することができる。
【損害保険等に付されている財産に対する効力(法53①)】
(1) 損害保険金等の請求権に対する効力(法53①) 差押財産が損害保険契約等の目的となっているときは、その差押えの効力は、保険金等の支払いを受ける権利に及ぶ。 ただし、財産を差し押さえた旨を保険者等に通知しなければその差押えをもって保険者等に対抗できない。(2) 抵当権が設定されていた場合の物上代位の特則(法53②) 抵当権等が設定されている差押財産から生じた保険金等について、徴収職員がその支払いを受けた場合には、その抵当権者等が行う物上代位の行使のための差押えは、その支払い前にされたものとみなす。
【相続・合併に対する効力(法139)】
(1) 差押え後に滞納者が死亡し、又は法人が合併により消滅したときは、その財産につき、滞納処分を続行することができる。(2) 滞納者の死亡後その国税につき滞納者の名義の財産に対してした差押えは、その国税につきその財産を有する相続人に対してされたものとみなす。ただし、徴収職員がその死亡を知っていたときは、この限りでない。
(3) 信託の受託者の任務が終了した場合において、新たな受託者が就任に至るまでの間に信託財産に属する財産について滞納処分を執行した後、新たな受託者が就任したときは、その財産につき滞納処分を続行することができる。(4) 信託の受託者である法人の信託財産に属する財産について滞納処分を執行した後、その受託者である法人としての権利義務を承継する分割が行われたときは、その財産につき滞納処分を続行することができる。
【仮差押え・仮処分がされた財産に対する効力(法140)】
滞納処分の執行は、仮差押え又は仮処分によりその執行を妨げられない。
【延滞税の一部免除の効力(国通法63⑤)】
国税局長、税務署長又は税関長は、滞納に係る国税の全額を徴収するために必要な財産につき差押えをし、又は納付すべき税額に相当する担保の提供を受けた場合には、延滞税の一部を免除することができる。
【優先的な徴収の効力(法12①)】
納税者の財産につき国税の滞納処分による差押えをした場合において、他の国税又は地方税の交付要求があったときは、その差押えに係る国税は、その換価代金につき、その交付要求に係る他の国税又は地方税に先だって徴収する。
